イギリスへの新婚旅行(3)・イギリス初日/リヴァプール到着

THE BEATLES

自宅出発から30時間。マンチェスター空港の到着ロビーに着いた時はお昼の12時になっていた。

ここにホテルまでの送迎が来ているはずなのだが、どこを探しても見つからない。旅にトラブルはつきものとはいえ、イギリス到着早々、先が思いやられる。

空港出入口や駐車場、搭乗口などを探し回る。近くの喫茶店で珈琲でも飲んでサボっているかとも思ったが、それらしき人は見当たらない。

イギリスに対する評価は急降下だ。日本のサービスが良すぎるのか? 海外ではこれが普通なのか? 日本人だからと舐めらてるんじゃないか? 旅の疲れなのか無駄に妄想してしまう。

到着早々のトラブルに嫁の機嫌が悪くなってきた。これ以上機嫌を損なわないよう丁重に対応する必要がある。

嫁が私の携帯電話にてクレーム電話をかけるが、今から再度迎えに来てもらっても時間の無駄なので、リヴァプールのホテルまでは自力でタクシーで向かうことに方針を変更する。通話料金¥1,400が無駄になったが、怒りを出しきったのか機嫌が回復してきたようだ。

これ以上嫁の機嫌を損ねない様に、率先してタクシーを捕まえる。もちろん海外でタクシーに乗るのはもちろん、捕まえるのも初めてだ。

空港のエントランスを見ると、ちょうど良いタイミングで2台のタクシーが停まっていた。ドライバーは見た感じ40歳台くらい、インド系の方だろうか頭にターバンを巻いていた。ホテルの住所を見せると80£(80ポンド=約¥13,600)との事だったのでお願いする。早速手痛い出費だが仕方がない。

イギリスは日本と同じ右ハンドル、左側通行だ。なので、初の海外タクシーなのに違和感はあまりない。速度がマイル表記な位が違いだろうか。

エントランスを出たタクシーは自動車専用道路に乗ったらしい。速度をどんどん上げていった。体感速度は160km/hくらいか。このタクシーはタイヤの重量バランスが取れていないのか、タクシー内が不快な振動に包まれる。三車線の道路を右から左から蛇行しつつ先行車を抜いていく。イギリスは右側が追越車線じゃないのだろうか?

昔は私も車で飛ばす方だったが、この車でここまで飛ばすのは無理。大阪でタクシーに乗った時でもここまで飛ばしていなかった様に思う。

車窓から外を見ると、のどかな牧草地帯が目の前に広がる。本来であればイギリスの景色を楽しめそうなシチュエーションなのに、荒い運転に対するビビリで、景色を楽しむことはできなかった。飛行機より車のほうが死亡率が高いのも納得だな。とか、この速度で事故に遭遇したらまちがいなく死ぬだろうな。とか他人事のように考えていた。

走りはじめて約30分くらい経った頃、自動車専用道路を下りたタクシーはリヴァプールの市街地に入ったようだ。とうとう夢にまで見たビートルズの故郷、リヴァプールに足を踏み入れたのだ。

しかし、私の気分は晴れなかった。

車窓からの景色を見ると、寂れて打ち捨てられているような建物がいくつも目に入ったからだろうか。寂しさを感じる街並みと旅の疲れに、私の気分も沈んでしまったらしい。

タクシーはリヴァプールの中心部に近づいてきたようだ。テレビで見た海外ドラマの様な、お洒落な建物が並んでいる街並みを通ったり、道路には車や人通りが増えてきて、活気が伝わって来た。

イギリスではタクシーにチップを払うのも礼儀らしい。タクシー代と一緒に人生初となるチップを払う。ドライバーに「クレイジなー運転だったぜ!」と伝えたかったが怖いので自粛。 

今回、リヴァプール滞在中に宿泊するのは「HARD DAY’S NIGHT」ホテル。ビートルズの曲名がホテルの名称になっているだけではなく、ビートルズ好きをターゲットにしたホテルだと思って間違いなさそうだ。

ホテルの外壁を見ると、歓迎とばかりビートルズメンバーの写真が並んでいた。

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長い旅の末、ビートルズの故郷であるリバプールに来たんだと実感した瞬間だった。

ホテルに到着したので、フロントを捕まえてチェックインしようとするが、時間が早かったので部屋の用意ができていないとのこと。いい加減休憩したかったが街を散策することにしよう。

荷物をフロントに預けて、ホテルの近所を徘徊しつつ、明日に予定しているマジカルミステリーツアーの集合場所を確認しに行くことにした。

ホテルのすぐ横はマシューストリート。ビートルズショップがあったので入ってみる。

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ここはビートルズファンには危険な場所である。30分ほど物色したが、到着早々荷物を増やすのはやめようと嫁を説得しお店を出た。

ビートルズショップを出て、ホテル脇のマシューストリートに行ってみよう。 

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伝説の地、キャバーンクラブの跡地へは徒歩数分だった。現在はすぐ隣に移転している。 

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どこかで見たジョン・レノンと記念撮影。髪型がちょっと違っている。

ロックン・ロール

ロックン・ロール

 

マシューストリートを抜け、明日のツアーの集合場所である世界遺産のアルバートドッグを目指す。徒歩20分ほどで到着。

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1846年に鉄・レンガ・石で造られた倉庫。世界遺産の一部にも指定されていて、今でも美術館や店舗、ビートルズストーリーといった展示などに活用されている。

集合場所は分かったので、明日道に迷うことはなさそうだ。

ウミネコの鳴き声を聞きながら、僅かに日が傾いた海沿い(正確には川の上流?)を散歩。

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海とレンガ造りのドックを右手に見つつ散歩。イギリスも日本も、海の匂いや空は一緒なんだなとか当然なことを考える。

さて、本日の夕飯はどうしようか。嫁にお伺いするも、特に希望なしとのことなので適当に街を散策してみる。そして偶然に見つけたのがこの

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WAGAMAMA! 日本のラーメンらしい。

イギリス到着初日の食事としては間違った選択だろう。そして、美味しくないことはほぼ間違いない。しかし、リヴァプールで食べられている日本食を調査すべくお店に突入することにした。

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注文したのはこのWAGAMAMAラーメン。

日本語で「ワガママ」はネガティブなイメージがあるが、「こだわり」の様な意味に誤解して使っているのだろうか。

日本のラーメンのお店だけあって、見慣れた日本のビールもメニューに揃ってました。合わせて注文してみる。

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WAGAMAMAラーメンは予想通り残念な味。どうやら現地の調理人は「ダシ」を知らないらしい。イギリス人の味覚に合わせるとこうなるのか? 日本人には合わない味だ。

ビールは日本でもおなじみのスーパードライ。味は変わらなかった。

一緒に食べた嫁から店のチョイスが悪いとお叱りを頂戴するが、イギリスに伝わった日本食の調査が目的なんだと納得してもらう。

食事も済ませたし疲れも限界なので、ホテルに戻って休むことに。

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ホテルのロビーにはジョンのイラストが飾ってあった。悔しいがイケメンである。

フロントで預けていた荷物を回収して部屋へ。 

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ベットの上にはポール&ジョンのイラストが。嫁も大喜び。

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部屋のドアノブは「Do not disturb = Let it be」に。

何時間ぶりかにシャワーを浴び、ベットで横になる。ベットで寝れるだけでも幸せだ。

長く疲れる1日だった。おやすみなさい。

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